言い忘れた症状にヒントあり

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言い忘れた症状にヒントあり

院長です。

患者さんとお話しすると、結構言い忘れている症状があります。
一番痛い(辛い)症状に気を取られがちなので仕方ない事ですが、
治療の際は、「言い忘れている症状」がヒントになりますので、
こちらも聞き漏らしがない様、気を付けています。

先日、右のお尻からふくらはぎまでに、痛みを訴える患者さんが来院されました。
整形外科では、坐骨神経痛の疑いありとの診断だった様です。
患者さんは、整形外科へ通院していましたが、症状が改善しなかったので
当院へいらしたとの事。
見た目もちょっぴり元気がありません。

訴えは、確かに坐骨神経痛のそれに当たりますが、常時痛い訳ではなく、
長時間の同一姿勢で発生する模様。
語弊があるかも知れませんが、そんなに重篤ではありません。

身体の後面を触診。
首、肩、背中の筋肉の緊張がかなりあります。

「頭痛はありませんか?」
「坐骨神経痛を感じる以前は、頭痛が酷かった。今もある。」

お腹を触診。
こちらも硬い。

「便通はどう?」
「ちゃんと出てます」
「毎日?」
「いえ、毎日ではないけど…」
「お薬は飲まずに出てる?」
「いえ、いつも飲んでます」

背中まん丸で、顎を突き出した患者さんの姿勢が目に浮かびます。

・前屈みですから、首や肩に緊張が出る。(頭痛を誘発)
・腰が引けるから、内臓を圧迫して動きが悪くなる(便秘)
・腰、股関節の動きも悪く、神経症状もでる(坐骨神経痛)

治療は、身体の各部位に負担をかけてしまうこの姿勢を作り出す要因
(身心の状態)を 改善する事です。

「全部、一緒に治療していきます。頭痛薬も便秘薬も使わない様にしましょう。」
と説明すると、少しホッとした表情を患者さんはみせてくれました。

痛い(辛い)部位があると、その症状に囚われがちですが、
しっかりと身体に耳を傾けると、本当の原因が見えてきます。

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